お茶の話をしよう＠月ヶ瀬－奈良

昨日月曜日、お店の定休日を利用して、月ヶ瀬にある久保田農園さんを訪ねました。

久保田農園さんはACART LIFESTYLEの人気商品である「和紅茶さやまかおり」を生産するお茶農家さんです。
月ヶ瀬は奈良市の東のはしにある地域で、少し前までは月ヶ瀬村という名前でした。
市街地からは車で40分程度。国道369号線で柳生をこえてさらに進んだところです。

東大寺の脇をぬけると、まわりの景色は急にのどかな田園風景に変わります。
春を思わせる暖かなお天気で、車内は少し汗ばむほどの暖かさ。
平日のお昼ということで、道もすいており、すれ違うのは農家の軽トラか、ゴルフ帰りのクラウンばかり。

約束の15時を少しまわってしまいましたがスマホのナビどおりに進んで迷わずに到着しました。
車を降りるとピリッとした寒さを感じます。やはり市街地よりは少し寒いようです。

「まちの方よりは2～3度気温が低いんですよ。寒いでしょう」と出迎えてくださった久保田さん。
まずは暖かい和紅茶を一杯ご馳走してくださいました。

久保田さんのお家は14代続く旧家で、お茶作りは5代前からとのこと。
5代前のご先祖様がお茶作りに最適な土地を求めて月ヶ瀬の地に辿り着き、以来ずっとそこでお茶農家を営んでおられるそうです。
それにしても月ヶ瀬がお茶作りに向いている、というのは？
「お茶の栽培には昼と夜で寒暖の差が激しいことが好条件なんです。また、ここ月ヶ瀬の土が砂地に近いこともエグミや雑味のない良いお茶が作れるので適しています」
ほほぅ、そうなんですね。
お茶農家で生まれ育ち、高校はなんと三重県まで自転車で通われた屈強な男子、のはずなのに物腰柔らかいスマートな男性の久保田さん。
もちろんお茶のことならなんでも知っているはずなのに、決して偉ぶることなく丁寧にわかりやすく私たちに説明してくださいました。


当店での販売に関してのお約束ごとやちょっとした打ち合わせなども済ませて、せっかくなのでまだ雪の残る茶畑を見せていただくことに。
以前のブログでご紹介した通り、久保田さんの農園は緑茶の栽培をメインにされていますが、数年前から久保田さんと奥様で少量だけ無農薬の紅茶も作っておられます。
この紅茶を当店で販売させていただいているのですが、その茶畑がかなり遠くにあるとのことなので今回は緑茶の茶畑を拝見することになりました。


広い広い畑にはかまぼこ型のお茶の木がもりもりもりとどこまでも続いています。
「茶畑の上にある扇風機みたいなのは何？」とか「なんでこんなカタチなの？」とか、我々のアホみたいな質問にも丁寧に答えていただきました。
ちなみに、茶畑の上の扇風機は遅霜を防ぐ装置で、上空の暖かい空気とお茶の木がある低い位置の冷たい空気とをかき混ぜてくれているもの、だそうですよ。
また、こちらで導入されている自動で水や肥料を撒く機械もかなり最先端なものだそうで、いろいろと大規模です。


久保田農園さんは今年、春日大社に新茶を奉納するお役目にもなっているそうで、その際のお茶の手摘みに「良かったらぜひ」と嬉しいお誘いのお言葉をいただきました！
そんな大事な作業に私たちみたいな者を？！と恐れ多い気持ちもありますが、滅多にないことですのでぜひとも参加させていただきたいなあ、と思った次第です。

最後に、久保田さんがお茶と同じようにこだわって、愛情込めて作っておられるしいたけのビニールハウスも拝見致しました。
しっとりと暖かいハウスの中ではかわいいしいたけたちが原木からにょきっと生えていて、それはなかなか不思議な光景・・・。


しいたけは暖かくすると早く育つらしいのですが、久保田さんのハウスは0℃～30℃の寒暖差を設けています。
こうすることで肉質の締まった美味しいしいたけになるのだそうです。これもこだわりですね。

ころんっと美味しそうなしいたけのお土産と、当店で新たに販売させていただく緑茶の仕入をさせていただいて、美しい夕陽の中月ヶ瀬を後にしました。
当店新商品の緑茶については、また後日詳しくご紹介させていただければと思います。

春が近づくこれからの季節、月ヶ瀬は梅の花が咲き揃い見頃を迎えます。奈良にお越しの際にはぜひ、月ヶ瀬まで足を伸ばしていただければと思います。
どうしても月ヶ瀬まではちょっと・・・。とおっしゃる方はACART LIFESTYLEで久保田農園さんの和紅茶や緑茶をご購入いただき、月ヶ瀬へ行った気分になっていただければ幸いです。

タグ：久保田農園 和紅茶 さやまかおり 月ヶ瀬