ならまち庚申堂の身代わり申 （京東都 お守り）

ならまちの色々なおうちの軒先に吊るされているこの赤い人形。
「身代わり申（さる）」というもので「庚申信仰」のお守りとされています。
庚申信仰とは、中国の道教を起源とし、その道教が奈良時代末期に日本に伝わり、仏教や日本古来の様々な信仰と交じり合い発展した民間信仰です。

この庚申信仰の奈良の拠点がならまちの中心にある「庚申さん」こと庚申堂。

これは青面金剛を祭祀とする祠で、その青面金剛の使いの猿をかたどったのが身代わり申であり
軒先につるすことで人間の代わりに災いを受けてくれるお守りとして祀る風習があるのだそうです。
吊るす際には家族の人数分の身代わり申を用意し、子供の分は小さいサイズの猿があります。
また「願い猿」という呼び名もあり、願い事を書いて吊るすとその願いが叶うという説もあります。
人数と願い事、今の時代だとちょっとした個人情報のように思えますが・・・まあいいんでしょうね。

似たもので飛騨高山の「さるぼぼ」というのがあります。
ならまちでも観光客の方々が「さるぼぼだー」と指さしておられる姿をよく見かけます。
でもあちらは手足を広げて頭巾や金太郎のような装束をつけているのでちょっと見た目は違います。

他の地域で見られるものとしては、京都東山の八坂庚申堂のものがあります。
こちらは奈良と同じ庚申堂の猿なので、見た目やルーツもかなり近いもののようです。
ただし呼び名は「くくりざる」というそうで、猿＝欲深い人間、くくる＝欲を封じることで災いを避けるという意味があると聞いたことがあります。またこちらも願い事を託して吊るすと願いが叶うという言い伝えがあり、願いを叶えるためには欲を我慢する必要があるということのようです。


このように民間信仰やおまじないの類については調べれば調べるほど奥が深い。
実際今日の記事を書く前に改めて色々とネットで検索してみたのですが、面白くて仕事にならないうえに、かなり長くなりそうだったので書くのはやめておくことにしました。
興味ある方はぜひGoogleさんに尋ねてみてください。


いずれにしてもこの身代わり申、ならまちの景観を趣深いものにすることに一役かっていることに異論はないでしょう。格子の街並みに映える赤が絶好の差し色になり、風に揺れる姿も、地面にうつる影も、街並みの静けさをより感じさせるいいアクセントになっていると思うのです。


そんなビジュアル重視のACART LIFESTYLEで開店以来の人気商品になっているのがこちら「京東都 お守り」。

伝統的な身代わり申を現代的なテキスタイルで再現したオーナメントです。
京東都なので厳密に言うと京都東山の八坂庚申堂のくくり猿がモチーフといえるかもしれませんが
当店ではならまちで見た身代わり申の思い出とともにお土産としてお買い求めになる方もたくさんいらっしゃいます。

当店でお取り扱いさせていただいているのは「丸三角四角」シリーズと「かちん」シリーズの２種。

ソリッドな赤にメリハリの効いた白の柄が印象的な丸三角四角は、名前の通り水玉のようなドット柄、
四角の市松文様や三角の鱗文などがあり、模様の大きさなども色々。シンプルなお部屋に飾っても綺麗なアクセントになりそうです。


またシックなグレーのこちらが「かちん」シリーズ。
友禅染の技法のひとつである「かちん染め」は墨を使った染色方法で、グラデーションによる濃淡などもあり渋く落ち着いた風合いです。またそのモノトーンには鮮やかな赤い糸で柄のモチーフを表す「雀」「蛍」「狐」などの漢字の刺繍が施されています。



これらの柄は当店に入荷する時点でも何が入ってくるかわかりません。
店頭ではお好きなものを選んでいただくことは可能ですが、オンラインショップではアソート（ランダム）とさせていただいています。
また、素材は綿100%（中綿はポリエステル）の染め物ですので、濡れると柄がにじんだり色移りしたりします。
屋外での使用には適しませんので、あしからずご了承ください。

ならまちの思い出がある方も無い方も、願い事のある方も無い方も、災いを避けたい方もそうでない方も
ぜひお部屋に飾ってみてください。

ACART LIFESTYLE online store 京東都 お守り 縁起物丸三角四角シリーズ（税込￥918）
ACART LIFESTYLE online store 京東都 お守り かちんシリーズ（税込￥918）

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