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アート鑑賞もどき--京東都 和片(細見美術館) [その他]

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昨日よりも若干曇っているものの、暖かく過ごしやすい本日の奈良市内。
おそらくもう春休みは終わっているので学生さんのような風貌の方はあまりいらっしゃいませんが、
お散歩やお買い物途中と見られる近所の方が、当店をのんびり覗いて行かれます。

日曜が休みだった会社員時代も休みでない今も、ACARTスタッフにとって習慣となっているのがNHK日曜朝の番組
「日曜美術館」を視聴すること。
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「絵画、彫刻、工芸、現代アート、古今東西、さまざまなジャンルのアート作品をじっくりと観賞しながら、作品に込められた巨匠の思いや、卓越した技法の秘密、作品を生みだした時代の息吹など、“美”にまつわる珠玉の物語」というコンセプトのもと放送されるこの番組。
新しい発見があったりそれまで触れる機会のなかったジャンルにも興味がわいたり、とても勉強になるのです。

先日放送されたのは、海外にも衝撃を与えた喜多川歌麿の幻の傑作「深川の雪」の世紀の大発見。
縦およそ2メートル、横 およそ3.5メートルという巨大な掛け軸で、鮮やかな色彩をとどめた姿で見つかったそうです。
歌麿は、江戸後期に美人画で一世を風靡した浮世絵の巨匠。
これまで浮世絵なんてあまり見る機会のなかったACARTスタッフでも知っているビッグネームです。
「深川の雪」は、アメリカの美術館に所蔵されている「品川の月」、「吉原の花」とともに、「雪月花」3部作として、
肉筆の最高傑作と言われてきました。
しかし、明治12年に栃木の寺で展覧会に出され、昭和23年に開かれた銀座での展覧会を最後に所在不明に。
以来モノクロ写真でしかその存在は知られていませんでした。
最初は「ふーん」と横目で見ていたのですが、そんなデカイ掛軸、どこに飾るの?という疑問からどんどん夢中に。
その細かい描写や美しい世界観についつい見入ってしまったのでした。

番組は修復の過程などの映像記録を交えながら、「深川の雪」にまつわる物語をひも解き、歌麿の実像にも迫る内容。NHKならではの綿密な取材とリアルな語り口で朝からゾクゾクする番組でした。
見逃した方、まだ見たこと無いという方は4/20(日)20:00から再放送もあるのでチェックしてみてください。
もちろんチャンネルは「Eテレ」旧教育テレビです。
NHKでは「デザインあ」や「イッピン」「美の壺」「0655」「2355」「岩合光昭の世界ネコ歩き」などACART推薦の番組が多々ありますが、また改めて。
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行方不明になっていた「深川の雪」はもちろん、「品川の月」も「吉原の桜」もこの時代の美人たちが鮮やかに生き生きと描かれている素晴らしい肉筆。
「深川の雪」以外の2作品がアメリカにあるのがなんだか残念にも思えるほどですが、この作品だけでも日本で発見されて本当によかったなぁ、と思ったのでした。

深川の雪はいつか見たいし他にも行きたい展示はあるけれど、残念ながら最近のACARTスタッフには美術館に行く余裕はなく、第一お休みが多くの美術館とダダかぶりの月曜日…。

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ちなみに奈良の代表的な美術館、奈良県立美術館では只今「アメリカ現代美術の巨匠達」を開催中です。
東京の六本木で開催されている「アンディ・ウォーホル展永遠の15分」で最近改めて注目されているポップ・アート/アメリカ現代美術ですが、今回の奈良の展示ではウォーホルと同時代に活躍した巨匠たち
ロイ・リキテンスタイン、デヴィッド・ホックニー、フランク・ステラ、そしてジェームズ・ローゼンクイストなどの大作が一同に介しています。11メートルを超える超巨大な作品などもあり圧巻・・・らしいです。
ってまだ観てませんから。月曜休館なので。
でもこれは絶対に行きます。

 「アメリカ現代美術の巨匠達-CCGA現代グラフィックアートセンター所蔵版画名品展-」
 奈良県立美術館
 2014年4月12日(土)~5月25日(日)9:00~17:00※金・土曜は~19:00まで開館
 入館は閉館30分前まで
 月曜休館※5/2(月)は開館、5/7(水)は休館

話が浮世絵から海を越えてアメリカ現代美術にそれてしまいましたが、どちらも鑑賞するのは先になりそう。
という訳で当店にある細見美術館所蔵の名作たち・・・のワッペンを眺めて我慢することにします。
こちらは桃山から江戸初期の画家で、琳派の創始者として知られている俵屋宗達の「双犬図」。
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白と黒、2匹の子犬がじゃれ合う様子を墨だけで描いた作品です。白犬のほほ笑むような愛らしい表情まで、刺繍で忠実に表現されています。

他にも
伊藤若冲の「仔犬に箒図」や鈴木其一「水辺家鴨図屏風」、酒井抱一「鹿楓図団扇」などの美術館和片があります。
どれもかなり細やかに表現されていて、京東都さんの刺繍技術の高さを感じます。
ついでにお馴染み歌川国吉の猫も、やっぱりかわいいですね。
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日本美術好きの方にも猫好きの方にもぜひ手に入れて頂きたい京東都の和片たち。
お洋服や小物に貼り付ければ名作をいつでも鑑賞できますよ。
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