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鹿の角切で賑わう日曜日。ここでもう一度正倉院についておさらいです。 [奈良のこと]

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これは猫の爪切り。
なんとかお天気にも恵まれ、鹿の角切りで賑わう奈良の日曜日。
今日も恒例猫スタッフは出勤しております。出勤前に鹿に対抗して爪切りの儀式です。
ちなみに当店の猫は動物用の爪切りではなくヒト用の爪切りを共用しております。

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去る10月2日、奈良・東大寺の正倉院で、宝物が納められた建物、「宝庫」の扉を年に一度だけ開ける「開封の儀」が行われました。
「開封の儀」は、宝物の点検や手入れ(虫干しや防虫剤の入れ替え)をするために毎年この時期に行われていて、それに併せて開かれているのが「正倉院展」。秋になってあちこちからこの正倉院展の話題が出てくると「ああ、もうそんな季節か」と思うのです。

ところで正倉院展って?そして正倉院って・・・中学校くらいで習った気がしますが、そもそもなんだっけ?と思ってしまったのはACARTだけではないはず。教科書で見たのはなんせもう20年以上も前ですから。というわけでちょっとだけ正倉院についておさらいです。ざっと調べたところの情報をできるだけかいつまんで書いてみますが、足りない部分や細かな間違いがあったらご了承くださいませ。

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正倉院は、奈良県奈良市の東大寺大仏殿の北西に位置する、高床の大規模な校倉造(あぜくらづくり)倉庫で、聖武天皇・光明皇后ゆかりの品をはじめとする、天平時代を中心とした多数の美術工芸品を収蔵していた施設です。「古都奈良の文化財」の「東大寺」の一部としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されています。
規模は正面約33.1m、奥行約9.3m、床下の柱の高さ約2.5m。大きいです。建立時期は正確には不明ですが、光明皇后が夫聖武天皇の遺愛の品を大仏に奉献した756年前後と言われています。
校倉造は湿度の高い時には木材が膨張して外部の湿気が入るのを防ぎ、逆に外気が乾燥している時は木材が収縮して材と材の間に隙間ができて風を通すので、宝物の保存に役立った、とおそらくACART世代は学校で習ったのですが、実際には重い屋根の荷重がかかる校木が伸縮する余地はなかった・・・という説も最近ではあるようです。どちらにしても現存する奈良時代の倉庫としてはもっとも規模が大きく、また、奈良時代の「正倉」の実態を伝える遺構として、建築史的にも価値の高いものであることは間違いありません。
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現在は正倉院自体の写真が撮れないので、同じ校倉造りの東大寺法華堂経堂の写真です。
こちらは平安時代に建立されたもので、三月堂や手向山八幡宮のすぐ前にあります。

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そして近鉄奈良駅前の某ホテルも校倉風・・・。


正倉院は天平時代の宝物を長年にわたり守ってきましたが、1952年に東宝庫、1962年には西宝庫が完成し(どちらも鉄筋コンクリート造)、翌1963年に宝物類はそちらへ移されました。現在、宝物の大部分は西宝庫に収納、東宝庫には修理中の品や、西宝庫に収納スペースのない、大量の染織品が収納されているそうです。先日行われた「開封の儀」はこの宝庫を開けることだったんですね。

そうして大切に保管されている正倉院宝物は通常は非公開です。戦前は正倉院内に陳列棚を設けて、宝物の虫干しの際に限られた人々にだけ拝観を許していましたが、戦後になって一般に向けて秋の2か月の間に大規模な展示を行うようになったそうです。これが今の正倉院展というわけですね。
正倉院展は「正倉院」で行うものでもなければ正倉院自体を見るものでもなく、奈良国立博物館で正倉院の宝物を見る展示なのです。

その宝物、宮内庁が整理済みのものだけで9000点に上るそうですが、このうち正倉院展で公開される宝物の品目は毎年変更され約70点ほど(今年は59点)。ですので代表的な宝物を見るには何年かに渡って見学する必要があります。しかも手作業で点検と陳列を慎重に行うのでそれに前後約40日の時間を必要とするため、開催期間は約2週間程度と短いのです。

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その正倉院は平成23年度より屋根の葺き替えを主とする整備工事を行っていて、現在正倉外構の公開を中止しています。ですので、「ここが正倉院か~」とやってきたものの中が見られずがっかりと肩を落として帰る人を見ることも少なくありません。最近やっと工事の覆いが取り払われ、門のむこうに屋根が見えるようになりましたね。

残念ながら見られなかった方は今年の11月からは以前のように外観のみ拝観できるようになる予定だそうですので、またお越しください。
正倉院の付近は人も少なくのんびりできて、奈良公園を楽しむにはとても良い場所ですよ。
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拙い説明でしたが、正倉院についてでした。今年の正倉院展はもうすぐ。また見所などもお伝えできればと思います。

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