八の字を三度。今年の芽の輪はもうくぐりましたか? [奈良のこと]
早いものでもうすぐ2015年も半分を過ぎてしまいます。
一年の折り返し地点である6月30日は、あちこちの神社で「夏越の大祓(なごしのおおはらえ)」が行われます。
昨年もこのブログでご紹介したかと思いますが、この行事についてもう一度おさらいです。
「夏越の大祓」は半年間で知らず知らずのうちに身についた罪や穢れを祓い去り、無事にこれからの暑い夏を乗り越え一年を災難無く過ごすための神事。神社等に設置される「茅の輪」をくぐって、罪穢れを清めます。
東大寺ではこれと深い関係のある「解除会」が7月28日に行われますし、神社によっては7月中旬~下旬に行われるところもあるようですが、先日きゃりーぱみゅぱみゅさんがイベントを行った橿原神宮や「みわさん」こと大神神社、当店の近くだと春日大社でも毎年6月30日に行われます。
と、いってもあまり遠くへは行けませんので、ACARTは昨年同様近くの率川神社へ。
ゆり祭りで有名な率川神社は大神神社の摂社。こちらに設置される茅の輪はおよそ幅2.25メートル、高さ2.2メートルで、この大きさは本社大神神社で用いられる「茅の輪」と同じ仕様の物となんだそうです。
茅の輪をくぐる場所も行われる日もさまざまのようですが、くぐり方はどこもほぼ同じらしく、
「左まわり・右まわり・左まわりと、八の宇を書くように三度」
くぐり抜けます。
さらにそのときに「水無月の夏越の祓する人は 千年の命延ぶというなり」
(みなづきの なごしのはらえ するひとは ちとせのいのち のぶというなり)
という古歌を唱える、という方法もよく聞かれますが、率川神社の説明には特にそのような表記は無かったように思います(見落としたのか?)。
またこの神事ではもうひとつ、紙の人形(ひとがた)に名前や年齢を書き、罪やけがれを託すお祓いもあります。お参りする場所でこの作法は微妙に違うらしく、人形で身体をなでる、息を3回吹きかける、などを行った後に、その人形を奉納したり川に流したり、というのが多く行われているようです。
ちなみに率川神社では名前と生年月日、願い事を書いて備え付けの箱に入れる、というスタイルでした。
もちろんこれらの作法はお参りする神社に行けばわかるようになっていますので、初めての方もご安心を。
そんなこんなで、ACARTも人形に願いを託ししっかり茅の輪をくぐりました。これで今年の残り半分も無事過ごせることでしょう。
この茅の輪が率川神社に設置されているのは6月21日から7月5日まで。
ぜひ半年の穢れを清めたい方は足を運んでみてください。
さてこの夏越の大祓と深い関係があるのが、水無月という和菓子。6月も下旬になると和菓子屋さんでは「水無月」というお菓子が店頭に並び始めます。
ういろうの上に小豆がのせられていて、三角形をしています。小豆には厄除けや悪魔祓いの意味があり、三角形は氷を表していると言われています。季節感たっぷりの涼やかなお菓子にこんな意味があったんですね。
こちらが餅飯殿センター街の和菓子屋、優月さんの水無月です。
小豆洗いの涼しげなお皿にのせてみました。
京東都 印判4寸小皿 小豆洗い (刺繍入の袋つき) ¥1,944(税込)
水無月が終ると、季節は暑い暑い夏に向かっていきます。
いよいよ明日は日曜日。「にゃらまち猫アート」期間中では最後の猫スタッフ出勤日です。
猫アートめぐり中、猫カフェが満席で猫不足に陥る方々を救済すべく明日も頑張るそうです。
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