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またしても黒。山形鋳物の名品登場 [商品紹介]

最近のACART LIFESTYLEの新商品ときたら、南部鉄器ばかり。とても気に入っているしお客様からの評判も良いのですが、さすがにちょっと立て続けだったかな・・・、と少々反省しております。
というわけで本日は違うものをご紹介します。
待望の新商品は、こちら。

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・・・?
いや、また南部鉄ですか?真っ黒だし。

それが違うんです。こちらは、山形鋳物(やまがたいもの)。
山形鋳物は平安時代が起源とされ、江戸時代に産地として発展、昭和50年には国の伝統的工芸品に指定されました。その特徴は「薄肉美麗(うすにくびれい)」と呼ばれる鋳物製造技術と鋳肌の美しさにあります。ちなみに茶道で使う茶釜のほとんどが山形鋳物なんだそうです。
そんなわけで、南部鉄器じゃないんです。

とはいえ、岩手県の伝統産業である南部鉄器も、山形県の山形鋳物も材料は「鉄」であり、どちらも鋳物ですの
で「鋳型に金属を流し込み、固まったら型から取り出す」という製法は同じです。
そしてどちらも観賞用の美術品ではなく、あくまで実用的な道具としての価値を追求し、現代の生活に適した新しい製品の開発にも力を入れています。

そんな山形鋳物は南部鉄器に比べ、控えめでシンプルと言えるデザインが多いように思います。
南部鉄器は古典的なスタイルから現代的なデザインのものがあったり、アイテムも鉄瓶や鍋敷きから可愛らしいキャンドルスタンドやオブジェなど様々な製品がつくられていますが、山形鋳物はあまりバリエーションを広げすぎず、日本人がずっと使い続けてきたものをコツコツと作っている印象。地味だというわけでは決してなく、ミニマムで使いやすく、シンプルかつモダン。「用の美」ここにあり、といった感じです。


さて前置きが長くなりましたが商品をご紹介します。

鍋敷き「角寄せ(かどよせ)」。
山形県山形市にある鋳心ノ工房(ちゅうしんこうぼう)の製品です。
鋳心ノ工房は工業デザイナー増田尚紀氏によって設立された鋳物ブランドで、日本に伝わる鋳物の伝統美を今日の生活様式にとけ込ませる優れた製品を多く提案しています。
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単純な四角を寄せ集めた形。これは「千切(ちぎり)」と呼ばれる伝統的な紋です。

デザインしたのは芳武茂介(1909-1993)氏。なんと50年前の1966年の作品です。
鋳心ノ工房の増田氏は独立前にこの芳武氏のアシスタントだった時期があったとのことでいわば師匠というべき存在です。
芳武氏は昭和31年に「日本デザイナークラフトマン協会」設立しクラフトデザイン運動を起こした、いわば工芸デザインの先駆者。すでに没後20年以上が経っていますが、今なお色褪せないデザインを数多く残されています。

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高度な技術によって肉厚は薄く整えられ、まさに山形鋳物の「薄肉美麗」。また美しい鋳肌は本漆焼き付け仕上げが施されているため艶があります。
フラットでシャープな造形はとても若々しく、まるで最先端のデザインのようです。

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3箇所の足にはゴムキャップがついており、テーブルを傷つけず安定します。実用性にも抜かりがありません。

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鋳心ノ工房 鍋敷 角寄せ ¥3,240(税込)
サイズは幅16.5cm。平らでたっぷりとしたサイズですので、大きめの鍋や鉄瓶なども十分のせることができます。山形鋳物の技術を凝縮したすばらしい作品はオブジェとして飾ってもよいですが、ぜひ毎日の生活で使って楽しんでいただきたいです。価格は税込3,240円。

今回はこの「角寄せ」の他にも魅力的な鋳心ノ工房の製品がいくつか入荷しています。
また追ってご紹介いたしますので、今しばらく黒いモノが続きますがお付き合いいただければと思います。



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