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春を告げるお水取り。本行が始まっています。 [奈良のこと]

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3月1日から、奈良では今年で1265回目の修二会(お水取り)が始まっています。

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修二会(お水取り)は国の安泰と人々の幸せを祈る行事で、752年に始まって以来、一度も途切れることなく続いている「不退の行法」。毎年12月16日の練行衆の発表に始まり、戒壇院別火坊での前行や3月1日からの本行など、3月14日に満行を迎えるまで約3カ月以上という壮大な法会です。
お水取りが終わると春がやってくるというのは、奈良の人だけではなく関西にお住まいの方なら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

先日も修二会の「別火」についてはこのブログで記事にしましたが、本日は「本行」について。

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本行の中でも3月12日の「籠松明」があまりに有名ですが、3/1~3/14の期間中、お松明は毎日見ることができます。
またお水取りといえばこのお松明が主役の行事と思われがちですが、実はこれは行のために二月堂へ上がる練行衆の道明かりに過ぎません。
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二月堂へ上がってお勤めする「行」は一日を6つの時に分けて毎日その時間に行われます。そのうちの19時頃の「行」で、お松明を持った童子が練行衆を先導し、それが二月堂の舞台(回廊)を駆け巡るわけです。
お松明に導かれて二月堂へ上がった練行衆はその後深夜~明け方まで、さまざまな行法でご本尊である十一面観音さまに人間の罪深さをおわびし、すべての人々の幸福を祈ります。

その中のひとつには二月堂の下にある井戸からお水をくんで十一面観音さまにお供えをする行法があり、それがお水取りの呼び名の由来なんだそうです。お水取りもお松明も修二会の中の一部分なんですね。

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そんなことを少しだけお勉強したACARTは、昨年の修二会はお昼に二月堂へ向かい、お食事をしたあとの連行衆が行う「さば投げ」を拝見しました。
これは連行衆が食事を少しだけ残して紙に包み、食堂から出てきた後に屋根の上に放り投げるというもの。全ての生き物に施しを、という意味合いがあるそうです。
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またお昼に二月堂へ行くと、修二会を支えるたくさんの人のお仕事や「さば」目当ての鹿さんなども見ることができますし、その後二月堂の局ではお昼の行のお声明を聴くこともできます。お松明の後だとこの局もたくさんの人で入れないことがあるそうですので、お昼はおすすめかもしれません。

さて、そうはいいつつもやはり一度くらいはお松明も見たいもの。この火の粉を浴びるとその1年を無病息災で過ごせると言われていますので、特に籠松明が現れる3月12日は大混雑します。
もちろんお松明の時間はいつも賑わいますが、3/12以外でしかも前半の平日などは比較的見やすいほうかと思います。
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・お松明の開始時刻・本数・点灯時間
◆3月1~11日、3月13日
開始時間:19時、本数は10本(約20分間)
◆3月12日
開始時間:19時30分、11本(約45分間)
◆3月14日
開始時間:18時30分、10本(約10分間)

夜はまだまだ冷え込みますので、体調に合わせて無理のない範囲でご覧ください。
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