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お気に入りの煙突が卓上に。 [商品紹介]

ならまちを流れる率川(いさがわ)は、そのほとんどが地下を通る暗渠(あんきょ)となっており、その上はくねくねと曲がった細い路地。多くの路地が碁盤の目のようにまっすぐ直角に交わっているのに、一箇所だけ自由気ままにゆるいカーブを描きながら通っているので、見る人が見ればすぐに「ああ暗渠だな」と思うはずです。
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その率川の暗渠を猿沢池のあたりからずっと辿っていくと率川神社があります。さらにそれをこえると見えてくる大きな煙突。いまだに銭湯が多く残るこの街には煙突は珍しくありませんが、ひときわ大きく仰々しい姿のこれは染織工場の煙突。

夕方赤く染まった西の空をバックにこの煙突を眺めると、ノスタルジックな気分になります。
そもそも物を燃やした煙を大気中に放出するという行為自体に、どこかしら前時代的な印象があるからでしょうか、煙突を見ていると懐かしい気持ちがわいてきます。
ひそかにACARTが気に入っている景色。


そんな染織工場からも新しいお店は少しだけ遠くなってしまいます。だからというわけではありませんが、いいタイミングで煙突が入荷しました。
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煙突・・・そう、こういう題材はだいたいPULL+PUSH PRODUCTS.さんの仕業です。
今回入荷したのはモルタル製の香炉「TOU INCENSE POT」です。
モチーフになっているのは染織工場ではなく焼却塔だそうです。

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煙突部分がレンガ色、本体部分はナチュラルなモルタル色の2トーン。
廃墟のような本体部分には、窓のようなものや入り口もしくは炉の投入口のようなもの、そしてそこにつながるスロープのような造作が、例によってシャープなエッジで表現されています。

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煙突部分を摘んで持ち上げれば、ゴソッという心地よい摩擦を伴って煙突と本体が分離します。
この本体の底の部分にコーン型のお香を入れると、煙突から煙が立ち昇るという仕掛けです。本体にある窓にはガラスが、そして2箇所に開けられた穴には金属製の網が貼られています。お香の熱を帯びた煙が上に上がると、この網の部分から新鮮な酸素が吸い入れられて燃焼を助けることになります。

PULL+PUSH PRODUCTS.の製品に共通して言えることですが、モルタルという素材の冷たい肌触りが無機質な印象を作り出し、生活に密着したモチーフであっても、そこにはなぜだか人の気配が感じられません。

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それが今回は煙突というノスタルジックな題材であるためか、余計に時代感覚まで曖昧なものとなり、はたしてこの施設が今でも盛んに使われているものなのか、それとももはや時代遅れとなりながら細々と使われているものなのか、わからなくなります。
スロープを上るのはトラックなのか、それとも馬車なのか。見る人によって様々な見解が成立しそうです。

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お馴染みの香炉「COTTAGE」や「HOUSE」と並べると空想の世界の街並みができあがります。デスクの上のモルタルの街にまた見どころが増えてしまいました。

「これは絶対に欲しい」という方は、そうたくさんはおられないかもしれませんが、もしそう感じた方がおられましたら、ぜひお早めに。
TOU INCENSE POT ¥4,968(税込)


最後にいつものお知らせです。明日は土曜日。
先日お伝えしたように猫スタッフの当番は次女と末っ子です。
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二人にとってはこの店舗での最後の出勤。
白い壁やモルタルの床とレジ台、いろんなものをバックにぜひ思い出の写真を撮ってやってください。


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