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柳宗理のミルクパンはIHで使えないの?の話 [商品紹介]

ACART LIFESTYLEのブログは開業約3週間後の2014年1月1日以来、お休みの日以外はほぼ毎日続けています。
そのため記事の数は営業してきた日数とほぼ同じ。「ネタがないなー」というときも「新商品がありすぎてどれから紹介しよう?」というときも、たんたんと続けて参りました。

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その中でおそらく最も多くの人に読んでいただいているのが、2014/1/28に更新した「柳宗理のミルクパン」のブログ。

日本を代表するプロダクトデザイナー、柳宗理が研究に研究を重ね、使いやすさと美しさを追求したミルクパンが、ステンレスであるにもかかわらずIH対応となっていないのはなぜなのか?という内容のもの。

もう約4年も前のことです。

当時はまだ知らないことも多く、また表現や文章も今以上に拙くて、まだこれが多くの方に読まれているのかと思うとちょっと恥ずかしいなぁ・・・と常々思っておりました。
そんなわけで、あれから4年の間で経験したことなどを織り交ぜながら、記事のリニューアルをさせていただきたいと思います。
この記事がもっともっと皆様のお役に立てば幸いです。

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柳宗理 ステンレスミルクパン 蓋付き つや消し ¥6,480(税込)
まず、結論から言うと柳宗理のミルクパンはIHでも使える場合が多いです。
ただ絶対ではなくて、もちろん使えない場合もあると思います。

使える場合が多いのに、なぜこのミルクパンは『IH調理器対応』となっていないのか?

実はメーカー側としても、IHで普通に使えることは確認しているそうです。それをあえて『IH調理器対応』としていないのは以下の理由から。

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理由その1。
製品安全協会(SG)の『IHクッキングヒーター規格』という規格では
『IH調理器に接する鍋底の直径は、12cm以上である事』と規定されています(12cm無いと使えないIH調理器が出てくるかも、という意味です) 。
が、柳宗理のミルクパンはこれらの規格が制定される前に設計された為、調理器に接する直径が11.6cmと、僅かに足りていないのです。
それならば12cmにすれば良いのでは?と思わなくもないのですが、ミルクパンの『カタチ』は、柳デザイン事務所がお客様の扱い易さと、外観の美しさを求めて吟味に吟味を重ねて決められた形。容易に変えることはできません。
そのため『IH調理器使用可能』と謳うことは避けた、とのことです。

とは言っても、足りてないのはたったの4mm、まぁ大体のIHは検知してくれて、問題なく使えることも多い、ということですね。


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柳宗理 ステンレス片手鍋18cm 蓋付き つや消し ¥7,020(税込)
理由その2。
これはミルクパンより大きい片手鍋(18cm)もIH対応とされていない理由です。
今現在出回っている多くの『IH200V使用可』の鍋の中には、実際には一度でもIH調理器で空焚きをしてしまうと、底の強度が足りず簡単に底が変形してしまう商品が多くあります(柳デザイン事務所さんの見解です)。
が、柳デザイン事務所では「一度空焚きした程度で底が変形するようではとても『IH調理器使用可』とは言えない」と考えられています。
そのため、従来のステンレス鍋は『IH調理器使用可能』と謳うことは避けた、とのことです。
すなわち、ミルクパンや片手鍋は空焚きすると変形する恐れがあるということですので、使用できたとしても、空焚きは避けましょう。
でも普通に使う分には問題なく使えますよ、ということでもあります。

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どちらの理由も、そもそも柳宗理の単層ステンレス鍋シリーズは、『IH調理器を想定した設計がされていない(設計された時期は、まだIH調理器が一般化していなかった)』
事が大前提のようです。
ちなみに、その後IH調理器の強い火力に対応した、強度の高い『IH用鍋シリーズ』を新しく設計されています。
当店でのお取り扱いがないものもありますが、
『アルミ芯ステンレス3層鋼鍋シリーズ』
『アルミキャストパン(フライパン)シリーズ』
『南部鉄器シリーズ』
『鉄ファイバーフライパン』
『アルミフライパン(セラミックコーティング)』
がそれにあたるそうです。

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少し長くなりましたが、要するに
「IHでも使える場合は多い」
「使えるけどそれを想定して作ったわけじゃないので『IH調理器使用可能』とは言わない」
「別でそれ用を作ったからそっちなら安心して使っていただけます」
ということのようです。
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柳宗理 ステンレスケトル つや消し ¥10,800(税込)
ちなみに、同じくステンレスのケトルについては形を崩さずに改良して、IH200Vに対応しているので、SGマークも取得されています。


また前回の説明では抜けていましたが、このミルクパンの材質は18-8ですので、IHが今ほど普及する前は「使えない素材」とされていました。IHで使えるのは18-0ステンレスとされ、その違いは磁石がくっつくかどうかなのですが、最近ではあまりそのあたりの区別はされず、18-8でも使えるIHが多いように見受けられます。
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18-8ステンレスは18-0に比べて錆びにくいのが大きな特徴で利点なのですが、熱が伝わりやすいのはやはり18-0ですし、18-8では火力が弱くなる、という記述や18-8で鍋底の厚さが1㎜以上になると使えないと書いてあることもあります。
どちらにしても底の材質は18-0であったり、底が多重構造になっていて18-0などの素材を挟んでいたりする場合のほうがよりIHでの使用に向いていますし、使用可と謳っている場合も多いです。

そして最後に1点追加のご注意です。
日本製のIHは上記のようにほぼ使用可能かと思うのですが、海外メーカーのIHだと18-8ステンレスが使えないという事例が以前にもありました。このミルクパンに限らず、IH使用可能とある商品でも使えないものがある、ということも何度か聞いておりますので、海外製IHをお使いの方は少し注意が必要ですね。

もし柳宗理のお鍋を買うとき、またギフトにするときに「IH使用可能って書いてないけど?」と思われたらこのブログを思い出してください。
上記のようなことに不都合がなければお買い求めいただけると幸いです。


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