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1268回目の修二会(お水取り)、明日から本行です。 [奈良のこと]

2月28日、今月も今日で終わりです。
「逃げる」と言うだけあって、そそくさと去っていく2月。
今月も寒いなか、そしてインフルエンザが蔓延するなか、お越しいただき、ありがとうございました。
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2月の晦日、ということは、明日から修二会(お水取り)の本行が始まります。
こうして毎年お伝えしているお水取り。
詳しくご紹介した過去の記事をちょっと見てみると・・・。なんと、2015年のものでした!
そんなわけで、今日は過去の記事より抜粋しつつ、さらに分かりやすく!改めて修二会についてご紹介したいと思います。

まずはスケジュール。
3月1日~3月14日
東大寺二月堂にて

曜日も関係なく、必ずこの日に行われます。
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先日お伝えしたように、去る2月20日からは11人の連行衆(僧侶の方々)が別火に入られており、本日はお昼過ぎ頃から戒壇院の別火坊を出て、二月堂下の参籠宿所に移動されます。
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その後咒師によるお祓いなどがあり、真夜中から本行が始まります。


で、本行ではなにをするの?

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正しくは「十一面悔過(けか)」と呼ばれ、本尊の十一面観音に対して全ての罪を懺悔する法会、という意味です。
懺悔される罪は、いわゆる犯罪だけではなく、人々が日常的に犯している様々な過ちを指します。
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人々が犯した全ての罪を僧侶が代わって(代表して)観音さまに懺悔し、その上で天下泰平や五穀豊穣、さらに全ての生き物の幸せを願うという法要が「十一面観音悔過法要」なんだそうです。


じゃあ、ニュースとかで見る、あの火を持って走るやつはなに?

「お水取り」と聞くと、二月堂の舞台から火の粉をまく「お松明」がもっともメジャーかと思いますが、これは本来、修二会の中心行事ではないのです。
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3月1日からの本行では、午後7時に二月堂の登廊を松明が順番に上がっていきます。実はこれは夜の法要のために上堂する練行衆の足元を照らす道灯り。童子と呼ばれる係の人がお松明で登廊を明るく照らしながら上がり、練行衆はその後に続いて堂内に入ります。

ですので練行衆が堂内に入るとお松明はお役目終了。二月堂の正面へ向きを変え、舞台の上でその火を小さくするため、ブンブン振って火の粉を落とします。
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有名な「お松明」の正体は道明かりの火。・・・ですが、もちろん「ただの道灯り」と簡単に言えるものではなく、通常でも40kg、篭松明だと70kgにもなる松明を均一に燃えるように回しながら階段を上るわけですから、かなりの重労働です。
とはいえ、「お水取り」の代名詞のようなお松明は法要全体の中のほんの一部ということですね。


じゃあ二月堂に上がった連行衆はそこでなにをしてるの?

その後深夜まで行法を続けます。
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実際に何がおこなれているのかは完全には見ることはできませんが、それはそれは激しく厳しい修行が堂内で展開されている・・・そうです。
お松明終了後はすぐに帰路につく方が多いのですが、二月堂の舞台に上がることも可能です。さらに、堂内に近い「局」では(スペースに限りがあるので必ずとはいきませんが)、堂内での法要の様子が僅かにご覧いただけます。

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ちなみに、連行衆はこの午後7時だけでなく、1日に6回も上堂して「行」を行います。
お松明に導かれて上堂するのはそのうち午後7時の行だけですが、その他はお昼間など明るいのでお松明は不要。
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もちろん午後7時以外の行の様子も局や二月堂舞台、二月堂の下などから雰囲気を見たり聴聞したりすることは可能です。
お昼にふらっと見に行くのもおすすめですよ。

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奈良の「修二会(お水取り)」について、ものすごくざっくりと簡単にご説明しました。
簡単すぎて「ちょっと足りてないな」というところがあるかと思いますが、ご容赦ください。
もちろんご存知の方も多いとは思いますが、知らなかった方に少しでもお伝えできれば幸いです。

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今年で1268回目の修二会。
ぜひ一度足を運んでみてください。

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