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無人でキャッシュレスの本屋さん「ふうせんかずら」ってなんだ?? [奈良のこと]

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今年、アメリカシアトルに1号店が誕生したあのAmazonの実店舗Amazon Goは、入店時にスマホをかざすと、手にとって持ち帰った商品が自動的に課金されるというシステムの「無人店舗」でずいぶん話題になりました。
また大手コンビニローソンも今年に入って東京で無人レジの実証実験を実施し、こちらも大きなニュースに。
昨今の少子化に起因する労働人口の不足と、IT技術の進歩のおかげて急速に進みつつある「無人店舗」。でもどこか少し先の未来の話のような気がしていましたが、なんと!ならまちに!もう誕生しているではありませんか!

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奈良町のちょっとはずれにある「ならまちすーく」内に8月10日にオープンした無人でキャッシュレスの本屋「ふうせんかずら」さん。
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営業時間は朝7時~夜23時までなのですが、スタッフの方がいるわけではなく、「無人」です。
一応ならまちで有人の小売店を営んでいる者としては気になって仕方ない!ということで早速行ってみました。

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まず中に入ろうとドアに手をかけると、なんともゴツいテンキー式のロックが。
実は店内に入って利用するためには、「ブックメンバー」に登録することが必要なんです。
最初にふうせんかずらさんのHPより「ブックメンバー」に無料で登録していただくと、入り口を解錠するためのIDナンバーが発行されます。
そのナンバーを入力することで中に入ることができるというわけです。

そしてここは図書館ではなく本屋さんですので、本を売っています。
でも無人なので、もちろんレジも自分で。
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本を買いたい人はクレジット、交通系IC、電子マネーなど20種のカードを使って、備付けのタブレットなどを操作して精算します。

とはいえやっぱり気になるのは防犯上の問題。この日だけいらっしゃった店主さんに質問してみました。「盗まれたりしないんでしょうか・・・?」
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すると「一応、メンバー登録のときに個人情報を少しだけいただいているのと、IDナンバーで誰が入店したかわかる仕組みですので。あと、防犯カメラで録画させていただいてます」だそうです。
まあ、誰が入ってる、ってのがわかればあまり悪いこともできないですかね。
なるほど~。仕組みはわかりました。

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中はACARTの店舗とほぼ同じくらいの空間。
とっても高い天井まである本棚に本が並んでいます。

で、この本屋さんのもう一つの特徴は8名のブックオーナーさんによって「選書」された本たちが並んでいる、ということ。
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棚の1列が一人のオーナーさん、というふうに区切られていたのですが、とっても個性豊か。
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妖怪や動物、ビジネス書やマニアックなリトルプレス、写真集や日本文学など、まさに多彩。
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どの本も興味深くて、ついつい長居してしまいそうです。
本当に面白いものができたな~としみじみ。

今後は本が不定期で入れ替わったりブックオーナーさんが変わったり、土日にはイベントなんかもされるとか。どんな風に使われていくのか、とても楽しみです。


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そんな変わった本屋さん、仕掛けたのはレンタル町屋スペース「ぼたん」や、ならまちにただ一つの映画館「青丹座」を運営する竹本さん。
以前から“本に出逢い、本を愉しみ、本と過ごせる”をテーマに、奈良市を中心に本のイベントを開催してこられました。
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今回はそれらの経験を踏まえて、さらに出店者さん(本屋)とお客さまが出逢い、繋がる空間(実店舗)を創り出す挑戦をされたとのこと。
それが「Naramachi BookSpace ふうせんかずら」です。

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ちなみにお店の名前にもなっている「フウセンカズラ」とは、つる性の一年草で紙風船のような袋状の果実をつけます。また黒地に白いハート模様の丸いタネがかわいらしく、その模様はお猿さんの顔のようにも見えます。
そんなハート模様を持つフウセンカズラの種を一人ひとりのブックオーナーさまに見立てて、「ふうせんかずら」と命名したそうです。
ハート型をした種からフウセンカズラがたくさん繁茂するように、ブックオーナーさんもお客さまもたくさん実ることを祈ります。


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最後に、場所をもう少しきちんとご説明しておきます。
近鉄奈良駅→東向商店街→餅飯殿センター街→下御門商店街からもっと南へ。
奈良町の南の方、カウリさんを通り越して音声館の手前を右に曲がったあと、曲がりくねったカッコいい道をクネクネ進むと、「ならまちすーく」があります。
実はACARTもその存在は薄っすらと知ってはいたものの、「ここにあったんだ!」という感じ。
まず行ってみようと思わない道、地元の人しか通らないような場所にひっそりとあります。
ぜひ、一人になりたいとき、本に溺れたいとき、足を運んでみてください。
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ふうせんかずら
Naramachi Book Space
〒630-8341
奈良市南城戸町28-34 ならまちすーく内
[twitter]@narabook
http://narabook.space/


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