鹿?来てますよ。アカートの庭 [奈良のこと]
10月23日、二十四節気は「霜降(そうこう)」です。
寒さが一段と増して朝露が霜に変わる時期。文字通り霜が降りる頃、という意味です。
秋が深まるというより朝晩が冬みたいに冷たい日も増えてきましたが、次の二十四節気は立冬ですので、無理もありませんね。
昼の時間がえぐられるように短くなり、夜が早くなったなあ、と日々実感します。
外は今キンモクセイの香りに溢れていて、どこを通ってもキンモクセイ。あの角を曲がったところ、あのお宅の前を通りすぎるとき。とうとう家まで甘い匂いがついてきた!と思ったら、自宅にもキンモクセイ。何年も住んでいるのに、実は今年まで気が付きませんでした。
一体どんな鼻をしているのか。節穴でしょうか?
さて、季節を感じると言えば、最近少しご無沙汰していたアカートの庭便りです。
よくお客様や友人に「まだ鹿きてるの?」と聞かれます。はい、来てます。
でも、奈良公園に観光客が増えているのと関係があるのかないのか、最近は鹿さんを我が家の庭で見る機会がかなり減った気がします。
もちろん、我が家だけでなく道路をウロウロしたりよそのお庭に入ったりする鹿さんの頭数も、少なくなったような・・・。
きちんと数えているわけではないのであくまでアカートの体感ですが、奈良公園外に一番多かった時期の半分以下ではないでしょうか。秋になって公園内にドングリや落ち葉など食べ物が増えたからなのか?鹿せんべいが少しもらえるようになったからなのか?
何にしても一時期に比べるとお出かけ鹿さんは減っている、と感じます。
ただ、それでも我が家にやってくる子がいます。
今年の春に生まれ、まだバンビの頃から我が家の庭を満喫していた通称「チビ」。
春~夏に比べると随分色が黒くなり、体は小さいものの大人っぽくなりました。
こんな短い間ですが、すくすくと成長してるんですね。
そして以前と変わったことがもう一点。いつも一緒に来ていたお母さんやお兄ちゃんは、最近あまり一緒ではありません。
これはたまたま台風がひどかった数日後。庭の隅に落ちた木の枝や葉っぱを置いておいたら、鹿さんがたくさんやってきて一瞬で枝だけになりました。
でもこれを最後に、チビはいつ見てもひとりぼっち。
独り立ちしたのでしょうか?
もしかして「お兄ちゃん」だと思っていたのはお母さんの若い恋人だったのか?!
一人で庭にやってきて、ときどき鳴く少し寂しそうなチビをみると、こちらまでなんだか物悲しい気分になります。
と、言っても相変わらず人間は少し怖いようなので、なるべく近寄らないようにはしていますが。
がんばって、大きくなりなさい。生きていくのは、結局は一人なのだよ。
また、チビ以外にもたまに謎の立派な雄がいることもあります。
こちらはほんとに大きくてけっこう怖いので、特に夜なんかは出会うとギョッとします。
できるだけ刺激しないようにそーっとやり過ごすのですが、我が家なのになぜこんなに遠慮しなければいけないのか?と思うこともしばしば。
まあ、草刈りをしてくださっているのですから、仕方ないですね。
そんなわけで相変わらずのアカートの庭。
時の流れや季節の移ろい、そして鹿の成長をしみじみと感じます。
また気が向いたときに、様子をお伝えしたいと思います。
最後に、明日は土曜日ですので猫の出勤日です。
庭と言えば監視の目を緩めない長女が、一旦庭を離れて明日は出勤させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
監視疲れか?