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吉野杉にふれる。@旧世尊院客殿 [その他]

今日は朝から雨です。
先週も木曜は雨だった気がするのですが、近くの商店街がお休みでしかも雨・・・。
そりゃあ人も少ないはずです。

そんな雨の中。
旧世尊院客殿(国際奈良学セミナーハウス) で現在催されている展示会を開店前の小一時間で観てまいりました。
現在展示されているのは「鉋でつむぐ家具」

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日本の伝統技術と純国産の素晴らしい樹木を生かした、世界で唯一のkanna-finishによる家具です。
kanna-finishというのは、吉野杉を「鉋」だけで仕上げた家具のこと。
会場には曲面の美しい椅子やテーブルが並んでいるのですが、そのすべての家具がペーパーではなく鉋で仕上げられているそうです。
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ペーパーだと美しい木の表面を逆に傷つけてしまい滑らかではなくなるので鉋で仕上げるそうなのですが、
もちろん手触りはすべすべで木肌は美しく、とても鉋だけで仕上げられるものとは思えません。
実演も見せていただき、こんな技があることに素直に感動してしまいました。
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また、会場には同じく吉野杉の面皮細工も展示されています。
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吉野杉の年輪をする~ん・・・っと割いて作るのが「吉野杉の面皮」。
この年輪を剥く作業は、寒暖差の大きい吉野で育った吉野杉でしかできないそうです。
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する~んと剥かれた一枚の面皮の厚みが一年の厚みというわけか・・・、と思うとなんかしみじみします。
面皮は床の間の柱や框などの造作に使われる住宅建材なのですが、建材にならなかっただいたい2m以下の端材を使って、オブジェやアクセサリーを作るのが面皮細工。
以前は廃棄していた短い面皮がなんだかもったいなくて作りはじめたそうですが、確かに捨てるのは忍びない美しい材料です。
「吉野杉の面皮」。まだまだ色々なものが作れそうな可能性をもっているように思いました。


時間が許せばもう少しゆっくり見たかったこちらの展示ですが、ゆっくりしたかった理由は展示だけではなくこの空間の美しさのせいでもあります。
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近くに住んでいながら何をする場所なのかイマイチよく知らなかったのですが、今回展示会が行われた旧世尊院客殿(国際奈良学セミナーハウス)、実はかなり素敵な場所でした。
国際奈良学セミナーハウスは、中世、興福寺の一院があった場所に立てられた宿泊と学びを提供する施設です。土塀より門をくぐると正面に「旧世尊院」があり、その左手には宿泊棟があります。
今回中に入ることができた 旧世尊院は桃山時代初期に興福寺の子院として建てられた「旧世尊院客殿」を奈良県が改修、保存したものだそうです。
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5室ほどの和室のほか、庭園を一望できる20畳ほどの板の間を有し、着物や書道の展覧会など作品展示の場として使用されているようです。
つるつるの床や板戸に描かれた絵、照明や床の間など見どころ満載の本当に素敵な空間なので、ぜひまた行きたい場所となりました。
HPを見ると宿泊も「旧世尊院客殿」の貸しスペースもかなりリーズナブルなので、いつかACART LIFESTYLE も何かでこのスペースを借りてみたいなあ、なんて思いつつ。
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外は雨ですが、素敵な出会いのお陰でとても良い朝になりました。
現在の展示は3/21(金)まで(最終日は15:00終了)となっています。祝日ですのでお時間あえばぜひ行ってみてください。
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