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奈良公園もいろいろ変わろうとしてるんですね [その他]

ACART LIFESTYLEから歩いて1~2分、元林院町の古い町家が並ぶ小道を抜けると猿沢池があります。
休日には池の畔には、地図を片手にルートを調べる方や、池越しの五重塔を写真におさめる方、ベンチで亀を見ながら近くのお餅屋さんのよもぎ餅をほおばる方など、たくさんの観光客でにぎわいます。

奈良公園や興福寺、そして駅前やならまちに向かう人々の通り道としては最適な休憩スポットなのですが
さほど見るべきものがないのが残念なところです。しかし最近このあたりの再開発を行う動きが出てきました。

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まず少し先の2016年度中の完成を目指すのが、猿沢池のほとりをかすめて通る「率川」に川床をつくる計画。
「率川」と書いて「いさがわ」と読みますが、この川は春日山原始林から飛火野のあたりを通り、奈良の市街地であるならまちや率川神社、JR奈良駅のあたりをつっきって佐保川に流れ込む川です。

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あまりならまち周辺で川を意識しないのは、それが暗渠(あんきょ)になっているから。つまり川の上を道が通っているため水面が見えないからなのです。
猿沢池から今御門商店街にかかる橋。その真下にたくさんの地蔵が祀られた中洲が見えるあたりをすぎると、まもなく川は地下に入っています。でもそのあたりの地図をみれば碁盤の目の中に一本だけクネクネとうねった小道があることに気づきます。この下が川になっているのです。
率川に関しては、幽霊が出るだとか、あの地蔵がなぜあそこに祀られているのかとか、色々書くと面白そうな話もあるのですが、またの機会にお伝えすることにして、「川床」です。

奈良県が進めている今回の計画、どうやらこのあたりを京都鴨川の納涼床のように整備するようです。
名称は「猿床(さるどこ)」。へえ、鹿床じゃないんですね。
興福寺から猿沢池におりる52段の階段下の六差路周辺も開発され、昨年まであった猿沢荘の跡地も県が買い取り、外国人観光客向けの低価格な宿泊施設をつくるという計画も含まれます。

いずれにしても、観光客の方が快適に過ごせる環境ができるのなら歓迎です。
ただ工事や何やらで騒がしくなったり、今の風情が損なわれるようなことがなければいいのですが。
あと、率川のほとりで毎朝近所のおじさんを待っている猫さんや、六差路の脇の紅垂れ桜の下で、せんべいをひたすら待っているオス鹿さんがいなくなるのも寂しいな。
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次に「奈良公園植栽計画」というこれまた県の奈良公園管理係が進める計画。
実は先月末のある日、猿沢池の北側の木々の大規模な伐採作業がありました。
その結果、猿沢池から見える興福寺の五重塔は、それまで木々に覆われてあまり見えなかったのですが、このとおりスッキリと顔を出すようになりました。
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これは大正から昭和初期の景観を取り戻すべく、すっかり成長した常緑広葉樹を一部伐採し、マツやサクラに植え替える工事なのだそうです。この計画ではあまり急激に景観が変わってしまうことを避け、毎年1/3ずつ程度の伐採を行い、学識者や市民の評価を見ながら段階的に進めると言います。

これは奈良公園全域で広葉樹による景観の阻害だけでなく、マツクイムシの被害や、外来種のナンキンハゼの侵入による生態系の変化などがおこっているということの対策とのことで、この期も順次奈良公園一帯で植栽の整備が行われるとのことです。

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というのがこの計画の全容だそうですが、猿沢池の伐採作業当日に配られていた冊子を参考にご紹介しています。ちなみにこの冊子を配っていたおそらく県職員かなにかの若い男性が
「奈良公園の景観をちょっと変えようと思って切ってまーす」と言いながら冊子を配っていたのがおかしかったです。なんか昨夜寝床でふと思いついてやってますみたいな気軽さで。前髪じゃないんだから。



さて、こんな感じで奈良すこしずつ変わろうとしています。
当店も観光客の皆様にまた来たいと思っていただけるよう、楽しい店作りを頑張っていこうと思います。
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