行ってみました。二月堂十七夜盆踊り。そして春日大社の「式年造替」関連も騒がしく。 [奈良のこと]
一昨日のブログでご紹介させていただいた東大寺二月堂の「十七夜盆踊り」、紹介したからには少し体験しておかないといけないなと思い、9/17(水)の夜、お店の帰りに少し覗いてみることにしました。
義務感・・・うん否定はできませんが、でも実際のところ思いがけず楽しい催しだったのです。
きたまちの住宅街を抜け、東大寺旧境内を東に入ると、かすかに河内音頭っぽい音が響いていましたが、道は街灯もまばらで真っ暗。
道路脇の芝生に鹿の群れが休んでいるもの直前まで見えないので、もはや恐怖すら感じます。
「何か」落ちてても避ける自信はない・・・。絶対踏んでしまう・・・。
冷たい風の吹き抜ける秋の夜に、季節外れの盆踊りへ向かう道すがら季節外れの肝だめし。おそらく二月堂へ向かうルートは、本来なら南大門を通過して正面からアプローチすべきところ西側から突っ切るという地元ラインが災いしたのだと思うのですが、本当に人はいるのか?と不安になるほどほぼ誰にも会いません・・・。
ようやく二月堂が見えてくるようになると、空は異様に明るく、人の気配が。いや喧騒と言っていいぐらい騒がしい。河内音頭も大きな音で鳴り響いています。
時刻は19時半、ちょうど一番盛り上がる時間なのでしょう。二月堂の真下の広場に出ると信じられないぐらい大勢の人が踊っているではないですか!
正直、奈良に生まれたにもかかわらず、こんなに大掛かりなイベントだと知りませんでした。
とにかく踊る人の数がすごい。いろんなグループがあるのでしょう、かたまりごとに踊り方と衣装が少しずつ違うのですが、皆、毎年このために準備をしてきたと言わんばかりの気合の入り方で、一心不乱に舞い踊る。
中にはロックな衣装で軽やかにステップを踏むキメキメのおじさまやおばさまも。でも不思議と河内音頭に合ってる。
この光景はまるで「バサラ祭り」・・・。
またその周辺では、浴衣姿の子どもたちをつれた家族や、おじさんだらけの集団、比較的若いグループなどさまざまな人たちが石畳に腰を下ろしたり、ビール片手に掛け声や合いの手を入れたりしながら楽しく宴会状態になっています。
とにかくたくさんの人が集まっていましたが、やはり平日、地元の人が楽しむ祭りという印象。
でも中には外国人観光客の方々の姿もみかけました。いったいどこでこんな情報を得たのでしょうか。
肌寒い風を受け、特に今年はもうすっかり去ってしまった夏を惜しむ人たち。
真夏の祭りと違ってどこか少し郷愁を感じる情緒あるお祭りでした。
まさに「踊り終い」です。
そんな踊りの環から少し離れると、二月堂の本堂をはじめ境内の至る所にともされた提灯や灯籠。
灯籠には素人が書いたとは思えない達筆な「家内安全」「世界平和」などの文字や完成度の高い仏様の絵、子供が描いたであろうかわいらしい絵の灯籠も。
沢山の人の願いが込められた灯籠とゆらめく炎に照らされた景色は風情があります。
階段を登って二月堂の本堂から見える景色は遠くに輝く奈良市街の夜景とすぐ真下の賑わい。
皆、思い思いに秋の夜を楽しんでいます。
また規模は大きくありませんでしたが、食べ物の屋台が出ていたりお茶屋さんも夜間営業していました。
お腹いっぱい晩御飯とはいかないかもしれませんが、おつまみ程度に軽く食事をすることもできそうです。
今回はお店の帰りに少し様子を見るだけだったのですが、来年はもっとじっくり楽しみたいと思いながら
真っ暗な奈良公園を横切って家路につきました。
帰り道でも暗闇からヌッと現れる鹿に脅かされながら・・・。
今年行けなかった方も機会があればぜひ一度行ってみてはいかがでしょうか。
ところで、明日9月20日(土)は奈良公園飛火野で春日大社式年造替記念公演が開催されます。
出演はなんと 東京スカパラダイスオーケストラ !
全席指定でチケットは7000円なのですが、飛火野ですからね~。
近くに行けば聞こえるんじゃないでしょうか?
時間は16時会場17時開演ですので、もし近くを通りかかることがあればぜひ耳を澄ましてみてください!
もちろん行かれる方は神様に捧げられるスカパラのステージを楽しんで来てください!
また、これ以外にも春日大社式年造替記念公演は予定されていて
9月24日(水) 中村勘九郎、七之助奉納歌舞伎舞踏公演
9月27日(土) 角松敏生公演
など、なかなか豪華なんです。
歌舞伎の方はすでにインターネットでのチケット販売は終了している模様ですので、やはり人気なんですね。
それにしてもビッグネームをこんなにも奈良に呼び寄せてしまう式年造替ってやっぱりすごいですね。
さて、そんな春日大社の式年造替について実はよく知らなかったのでちょっと調べてみました。
すごく簡単に言うと式年造替とは、20年に一度神殿などを造り替え、修繕を行うことによって、常日頃の神様への感謝を表しご奉仕をし、そしてまた神様に今後も強いお力を発揮していただく、というもの。
さまざまな儀式が予定されていて日程も細かく設定されていますが、大きなところでは
神さまに西隣の「移殿」へ一時お遷り頂く「仮殿遷座祭(かりでんせんざさい)」が平成27年3月27日、
本殿の修復が終わって元の本殿にお還り頂く「本殿遷座祭(ほんでんせんざさい)」が平成28年11月6日
の予定。
来年と再来年(平成27年・28年)がメインとなってくるようですので、その頃に奈良がまた活気づいてくれると良いのですが。
そんな地元の願いもあってか、式年造替のぼりがいっぱい。
ACARTも密かに今後の式年造替関連行事に期待したいと思います。
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