SSブログ

久しぶりの朝活。仏教美術資料研究センターへ潜入! [奈良のこと]

DSC05953.JPG


奈良公園の中にあるこの建物。
DSC03219.JPG
奈良国立博物館の裏手、春日大社参道沿いにありますので観光客の方には比較的メジャーな通りかもしれませんが、きたまち住人のACARTは意外と通らない場所。ですので、「めっちゃかっこいい建物がある」とかなり前に友人に言われたときも「そんなんあったっけ?」と思いました。
DSC03224.JPG
さて、これは何か?
答えは・・・。
「仏教美術資料研究センター(国重要文化財)だそうです。
伝統的な日本建築、でもどこか洋風。左右対称の優美な姿。堂々たる佇まい。そして迫力の鬼瓦。窓の意匠も極めて個性的です。奈良公園の中でも一際目を引く建物だと思います。

この建物は建築史家・関野貞の設計で、明治35(1902)年に完工。日本の伝統的な建築様式を取り入れた西洋建築で、県物産陳列所や奈良文化財研究所の庁舎などに活用されたそうです。 実はこの内部が今、特別に無料公開をされているんです。
DSC05966m.jpg

個性的な窓の意匠はイスラム風とのことで、それ以外の細かな建築技法や様式についてはここで申し上げるには難しく長くなりすぎるので割愛させていただきます。興味のある方はぜひ調べてみてください。
とにかく、構造・意匠に東西の要素を巧みに取り入れ、明治中期を代表する近代和風建築として高く評価されているこの仏教美術資料研究センター。
DSC06006.JPG

普段はその名の通り資料が置いてあり閲覧などもできる場所ですが、公開しているのは水曜と金曜のみ。
しかもその際に入ることができるのはのは西側の閲覧室のみで、本日ACARTが潜入した中央の「関野ホール」は通常時非公開なのです。この中央部に潜入できるのはとても珍しく貴重な機会というわけです。
DSC05950.JPG
DSC05972.JPG

現在ここでは県内の近代建築などに関するパネル展も実施していますので、色々とお勉強にもなります。
どこかエキゾチックな雰囲気さえ感じさせる窓や天井の意匠、和風に見えて実は多国籍で、一歩間違えばアンバランスで居心地の悪い空間にさえなりかねない個性的な建築物。
DSC06001.JPG
DSC03222.JPG
DSC06004.JPG

ところが、なぜか見れば見るほど引きこまれ、いつまでもそこに居たいと思わせる不思議な魅力のある空間なのです。普段は柵の向こうから指をくわえてその外観を見ているだけでしたが、念願の建物内部にも潜入できましたし、非常に有意義な朝活でした。
DSC05968m.jpg
DSC05956.JPG


他にも、西新館南側にある庭園の茶室「八窓庵」(江戸時代中期) と、国立博物館の青銅器館も無料公開。
八窓庵は、興福寺の大乗院から移築された大和の三大茶室の一つ。通常、茶会やイベントで使われる以外は非公開だそうです。
DSC05930.JPG
DSC05941.JPG
今回も内部には入れませんが、外からでも安土桃山時代の茶人・古田織部好みとされるゆったりとした多窓式茶室を覗き見ることができます。仏教美術資料研究センターのことばかり書いてしまいましたが、ここも素晴らしい場所でした。時間があればもう少しゆっくり見たかったところです。
DSC05939.JPG
DSC05931.JPG
DSC05942.JPG


これらの無料開放、期間は10月22日までと、11月13日から12月7日まで。
月曜(祝日は除く)と10月14日、11月25日休館。時間は9時30分から16時開場(青銅器館は同5時まで)です。
ちなみにこの仏教美術資料研究センター等が無料公開されているのは、奈良国立博物館の仏像館(改修工事)と新館(正倉院展の準備・後片付けのため)が両館とも休館する期間があるため、その間の特別企画として実施するもの。
どちらも休館しているときに訪れてしまった方へのサービスの一環だそうです。
優しい配慮ですが、博物館の目玉である正倉院展の期間中は実施していませんので、お間違いないように。

普段はなかなか見ることのできない場所ですので、ぜひ訪れてみてください。
この季節の奈良公園はとても爽やかで気持ちが良いですよ。
DSC03199.JPG



nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:インテリア・雑貨

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

インテリア雑貨店ACART LIFESTYLE/アカートライフスタイルのオフィシャルブログ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。