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工房アイザワストレートケトル ~行方不明編~ [商品紹介]

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工房アイザワの名作、ストレートケトル。
このケトルが店頭から姿を消したのは、約2年ほど前でした。

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コーヒーのドリップにも使える注ぎ口の細さや、ストンとした本体の直線的なライン。無駄のないデザインとマットな質感。
これ以上ないくらいに美しいこのケトル、ACARTも大好きでした。
これほどの商品ですので人気も高く、当店以外にも発注しているお店は多くて工房アイザワさんの方でも常にバックオーダーを抱えている状態。
当然のことながら注文してもなかなか届かない商品です。

さてではこのケトルが店頭から無くなったのは売れてしまったからでは?・・・いや、違うのです。

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実はこのケトル、2年ほど前に販売中止になり、その後しばらくの間市場から姿を消していました。
そして改良されて新しく生まれ変わって発売されたのです。
再販された後も時々店頭に並んではいたのですが、ブログを書く前になくなってしまい、また入荷できなくて・・・、の繰り返し。
オンラインストアにも販売中止や再販の経緯を説明する前には出せないので、「隠し商品」のようになっていました。

そんな人気のケトルが販売中止となった原因は「錆」です。
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ケトルの底、少しだけくぼんでいるぐるりと一周に使用後の水が原因と思われる錆が出ることがあったのです。

ステンレスというのは「錆びない」と思われがちですが、種類と使用環境によっては錆びてしまうこともあります。
多く使われる「18-8ステンレス」は錆びにくいことで有名ですが、それとは別の種類の「18-0ステンレス」は水分に長く触れると錆が出てしまうことがあります。
この種類の違いを説明すると長くなるのですが、「18-8ステンレス」はほぼ錆びない、「18-0ステンレス」は錆びることもある、と覚えていただければと思います。
ただ「18-8ステンレス」はIHの電磁波を通しにくく、昔のIH調理器はほとんどが「18-0ステンレス」しか使えませんでした。

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そんなわけで実はこのケトルの底はIH調理器に対応するため「18-0ステンレス」が使われていました。本体は錆びにくい「18-8ステンレス」でしたので、その二つの素材は溶接で継いでありました。
実はこの溶接部分がちょうどお湯を沸かした後の水がたまりやすいそこのくぼみの部分にあり、そこから水分が侵入し、18-0ステンレスのほうが錆びてしまった、ということのようなのです。
18-0ステンレスを使用していることと、形の美しさを追及し、溶接をこの部分にしたことに原因があるとも言えます。

ちなみにこの旧型ケトルで発生した錆も人体に悪影響はありませんし、お湯の味や色に影響するわけでもありません。
すでに旧型の販売は終わっていますが、錆の出ない個体もありました。
錆は少し発生してその後も使い続けるとそれ以上は広がらず、もちろんボロボロになるわけではありません。
なぜわかるのか?ACARTが実際に錆が発生した個体をその後数か月使用したからです。
使ってみての感想はやはりかっこいいということ。
キッチンに置いてある佇まいがふつうのヤカンと違います。
何をとるか、何に重きを置くかですが、ACARTは旧型でも使っていて特に不便はありませんでした。

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以上のような理由から一旦販売が中止され、市場から姿を消したストレートケトル。そのあとどうなったのか?そして今ACARTにあるケトルは一体?
続きはまた後日。


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