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ホテルか遺構か?そして螺髪は?奈良小ネタ集 [奈良のこと]

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少し前から奈良では歴史的な発見が相次ぎ、新聞などのメディアで話題になっています。
つい最近だと興福寺の発掘調査か終わって周辺にあったお堂の創建当時の配置が明らかになり、現地説明会が行われました。興福寺では調査結果を踏まえて、2018年にこれらの建物の基礎を復元する方針とのことですので、中金堂の完成と合わせて楽しみですね。


そんな中ACARTが気になったのは少し前に話題になった2つの大発見。

まず一つは、奈良県が外資系ホテルを誘致している奈良署跡地で、奈良時代の遺構が見つかった話。どうやら貴族や高級官僚の大邸宅の跡と推定されています。

この場所は平城宮跡からもすぐ近くですし、奈良の方の多くはご存知かと思いますが、この付近には長屋王の邸宅跡もありました。
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日本史の授業で一度は聞いたことのある名前、「長屋王」とは天武天皇の孫で、「長屋王の変」(729年)で藤原四兄弟に自殺に追い込まれた悲劇の宰相。
その長屋王の邸宅跡は大手百貨店の建設に伴う調査で出土したものの一部を残してほぼすべてが保存されることなく破壊され、今ではその百貨店も閉店して大型スーパーに。
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以来、その場所は「長屋王の呪い」なんて都市伝説として語り継がれることとなってしまいましたが、今回遺構が見つかったのもその長屋王邸跡のすぐ近く。「掘れば何か見つかりそうな場所」というわけですね。

そして気になるのが奈良県がすすめる国際級ホテルの誘致。
今のところこの遺構は保存せず記録だけを残して計画通りにすすめる、とのことですが、来年夏までの本格的な調査結果次第ではまだどうなるかわからない・・・というフワっとした感じのようです。
奈良市民としては大きなホテルの誘致ももちろん大切ですが、奈良時代の遺構となると無視して開発をすすめるのも難しいような・・・。どちらもうまくいく方法はないものでしょうか。ともかく詳細な調査の結果を待つしかないですね。

そしてもうひとつの歴史的大発見。
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東大寺の大仏さまの毛髪(螺髪〈らほつ〉)が、定説の「966個」ではなく、「492個」だったことがわかったそうです。螺髪とはあの大仏さまの頭に付いているくるんっ、と丸まった髪のこと。それがなんと!約半分!

聖武天皇の命令で造られ、奈良時代の752年に完成した東大寺の大仏さま。平安時代の記録では螺髪を966個つくったと記されているそうです。
今の大仏さまは江戸時代に修復されたものですが、螺髪が最初は966個あったけれど修復で減ったのか、最初から966個も無かったのか、などは不明なんだそうです。

今まで頭の後ろは光背などで隠れているので正確な数は確認できていなかったというのにも正直驚きましたが、さらにこの492個のうち9個は無くなっているんだそうです。あらまあ、どこいっちゃたんでしょう。
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猫がコロコロ転がしてしまったのでしょうか(写真の猫は無関係です)。

東大寺関係者には「見えている数から推測してもそんなにないのでは」という声もあったそうなのですが、江戸、明治時代の文献にも「966個」とあったのでそれが定説とされてきたようです。
ちなみにこの発見は東京大学の協力によりレーザー光で大仏さまの頭を照射、それにより作成した頭部の三次元データを使って確認したのだそうです。
1000年近く伝えられてきた説が最新技術によって覆され、新事実までわかってしまったというお話。

奈良にはまだまだ知らないことがたくさんありますね。


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コメント 2

現場のぷー

螺髪の件の[TV]で見ました[ボケーっとした顔][手(パー)]
数学的に球体を数えるやり方じゃあ倍の誤差も出るわよね[ひらめき]
数個足りない‥[exclamation&question]
っていうことは…大仏さまには【じゃりッパゲ】があるってことね[ふらふら]
by 現場のぷー (2015-12-22 19:17) 

acart

ぷー さま

いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
本当に、無くなった螺髪はどこに行ってしまったのでしょう?
そして大仏さまの頭はどうなっているのか・・・。
見えないと余計に気になりますね。

by acart (2015-12-23 16:18) 

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