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今年はひっそり「采女祭」 [奈良のこと]

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9/30(水)、本日で9月も終わりですね。
本日と明日は「采女祭(うねめまつり)」です。

奈良時代に帝の寵愛を受けていたものの、その愛が薄れたのを苦に猿沢池に身を投げた、とされる采女(名前ではなくて女官の役職名です)さん。そんな采女の霊を慰めるための采女神社の祭事です。

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普段であれば龍と鳳凰をかたどった船が花扇などで装飾され、美しい衣装の花扇使らを乗せて猿沢池を巡りますが・・・。
今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、「花扇奉納行列」「管絃船の儀」は中止。
関係者による采女神社での「花扇奉納神事」のみが斎行されるそうです。

もちろん「管絃船の体験乗船」もありません。
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毎年、采女祭の日は猿沢池の周りにお店がたくさん並んで、賑やかで楽しいはずなんですけどね・・・。
今年は本当に残念です。

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そういえば昨年は9/20頃だった采女祭。
今年は時期が10日ほどずれて10/1となってしまいました。
毎年書いてる気がしますが、これは采女祭が「中秋の名月(十五夜)」に行われると決まっているためです。
中秋の名月とは、旧暦8月15日の十五夜にお月見をする、という風習。
旧暦と新暦とでは1~2か月違うこともあるので、毎年時期がバラバラなのです。

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そしてこの中秋の名月は、毎年必ずしも満月ではありません。
今年も満月は10/2午前6時とのことなので、微妙に満月ではないそうです(ほぼほぼ満月ですけど)。
満月の日を「中秋の名月」というのではなくて、あくまでも旧暦8月15日に見るお月さまのことだから、というわけですね。

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最初はこの「中秋の名月」は貴族の間だけで行われた観月の宴ですが、この日の名月を鑑賞する宴は庶民にも広がり、お芋を収穫する時期とも重なるため、「芋名月」とも呼ばれます。
お芋やお団子をお供えして、無事に収穫が終わったことを感謝するのだそうです。
そんなわけで、ぜひ現代でもお月見を楽しみましょう。

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ちなみに、約1ヶ月後の旧暦9月13日の夜には「十三夜」というお月見もあります。
今年2020年の十三夜は10月29日。
この十三夜は、十五夜(中秋の名月)とセットでお祝いすることが望ましいとされています。
どちらか片方しかお祝いしないと「片月見」と言われて、縁起が悪いのだとか。
ちなみにこの十三夜の別名は「栗名月」とも言われます。これはもちろん、栗が旬だから、だそうです。

毎年この「十三夜」、なんだかんだで忘れてる気がするアカート。
今年は疫病退散を願う意味でも、ぜひセットでお月見をしたいなあ、と思います。
そして来年こそ、采女祭がきちんと開催されることを願いたいですね。
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